Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
Initialising ...
佐藤 芳幸*; 内田 宗範*; 河村 弘
JAERI-Conf 2004-006, p.203 - 209, 2004/03
BeTiの高温での酸化挙動を明らかにするため、空気中において、800C, 1000Cにおける24時間までの酸化実験を行った。熱間等方加圧法(HIP)製8mm200mmディスクを流量40cm/minの空気中で酸化させ熱天秤により酸化増量を測定し、生成した酸化膜の構造解析をX線回折,走査型電子顕微鏡(SEM)等で行った。その結果、BeTiの酸化増量はBe及びTiに比べて小さくブレークアウェイを起こさなかった。Ni基超合金をしのぐ耐酸化特性を示した。また、表面にはBeOだけからなる密な酸化皮膜生成しており、これが良好な耐酸化特性を示す理由と考えられた。Ti添加の及ぼすBeO皮膜安定化のメカニズムに着いて考察した。
涌井 隆*; 二川 正敏; 田辺 裕治*; 衛藤 基邦
日本機械学会論文集,A, 65(640), p.15 - 20, 1999/12
熱化学水素製造ISプロセスの硫酸濃縮・蒸発工程で使用可能な容器材料及び皮覆材料として期待されるセラミックス材料(Si-SiC,SiN)に対して、沸騰濃硫酸環境中腐食後の腐食表層部の力学特性を微小押込み試験及び有限要素法による接触解析から評価した。これより、微小押込み試験から得られる荷重/押込み深さ曲線には、両材料の腐食形態の差異が反映されることを確認した。さらに、実験的に評価された曲線を再現できるように、腐食層の材料定数を決定する逆解析により、腐食層の力学特性を推定できることを示した。
辻川 茂男*; 瀬尾 眞浩*; 杉本 克久*; 水流 徹*; 柴田 俊夫*; 山川 宏二*
PNC TJ1560 98-001, 164 Pages, 1998/02
これまで動燃事業団が実施してきたオーバーパックに関する研究成果についてレビューし評価を行ったのに引き続き、腐食防食協会の中に専門家による委員会を継続した。腐食科学の観点から、材料選定の考え方、実験方法、寿命評価手法など、より具体的な指針として役立てるべく、個別現象解析モデルの研究をおこなった。本書が、今後の研究開発の過程で利用され、オーバーパックに関する研究に役立つことを期待するものである。
川野辺 一則*; 大橋 和夫*; 竹内 正行; 武田 誠一郎
PNC TN8410 97-433, 49 Pages, 1997/12
(目的)硝酸溶液中に浸漬した非鉄金属材料(Ti, Ti-5Ta, Zr)の表面状態および酸化皮膜を調査する。(方法)3M硝酸およびCr添加3M硝酸溶液中にTi, Ti-5TaおよびZrを沸騰96時間浸漬し、SEMによる表面状態の観察およびXPSによる酸化皮膜の調査を行った。(結果)(1)3M硝酸およびCr添加3M硝酸溶液中に96時間浸漬したTi, Ti-5TaおよびZrの表面状態は、試験前の研磨痕が確認された。しかし、3M硝酸で行った試験のTi, Ti-5Ta表面は、若干腐食による肌荒れが認められた。(2)いずれの試験条件においても、Tiの酸化皮膜は、TiO, Ti-5Taの酸化皮膜は、TiOと若干のTaO, Zrの酸化皮膜は、ZrOであった。また、若干O-H結合の水酸化物が含まれていると考えられる。(3)いずれの試験条件においても、TiおよびTi-5Ta最表面酸化皮膜は、TiOとTiOで構成され、その割合は、TiOの方が多いことが分かった。(4)3M硝酸で行った試験のTiおよびTi-5Taの腐食速度は、Cr添加試験と比べて若干大きく、酸化皮膜の厚さは約800から900と推定される。また、Cr添加3M硝酸で行った試験の腐食速度は小さく、酸化皮膜の厚さも薄く約140と推定される。一方、Zrは、ほとんど腐食せず酸化皮膜の厚さは約220と推定される。(結論)3M硝酸で行った試験のTiおよびTi-5Taの表面状態は、腐食により若干肌荒れし、酸化皮膜は厚く成長することが分かった。Cr添加3M硝酸で行った試験のTiおよびTi-5Taの腐食速度は小さく、酸化皮膜は薄いことが分かった。Zrの酸化皮膜はいずれの試験においても、ZrOで優れた耐食性を示した。
倉田 有司; 近藤 達男
JAERI-M 85-053, 36 Pages, 1985/04
酸化初期の造膜反応と浸炭の関係に注目して、高温ガス炉用Ni基耐熱合金のヘリウム中腐食挙動に及ぼす昇音速度の影響を調べた。試験はホウ素(B)含有量の異る2種類のハステロイXRと中間熱交換器伝熱管用に開発された113MAおよびKSN合金を対象とした。試験温度までの昇音速度を80C/minと2C/minの2種類とし、900Cで高温ガス炉一次冷却系を近似した原研B型ヘリウム中での腐食試験を行った。40ppmBを含むハステロイXR、113MA、KSNの耐酸化性は昇温速度の違いによりほとんど変化しなかったが、2.8ppmBを含むハステロイXRの耐酸化性は昇温速度により変化した。脱浸炭挙動は昇温速度の違いにより明らかな相違が認められた。昇温速度が速い場合には初期に著しい浸炭が起ったが、昇温速度が遅い場合、浸炭はわずかであり、高温ガス炉雰囲気での浸炭への初期酸化の役割が明らかになった。
木内 清; 近藤 達男
日本金属学会誌, 47(6), p.494 - 501, 1983/00
プラズマと接する核融合炉第一壁構造材料は、プラズマのエネルギー損失を少なくする為に、出来る限り表面からの粒子の放出を抑える事が必要である。粒子の放出にはいくつかの過程があるが最も重要なものは、スパッタリングである。純金属の物理スパッタリングは、よく研究されているが、酸化の影響を考慮したこの種の研究は比較的小ない。本報では、いくつかの条件で予備酸化したMo表面についてアルゴンイオンによるスパッタリングを行い、2次陽イオンの示性定量分析法を用いて酸化の影響を調べた。この結果、金属およびMoO表面のスパッタリングは、ほぼ物理スパッタリングのモデルから想定される傾向を示すが、MoO表面では、スパッタリング収率が一次イオン密度や時間に依存して変化し、見かけ上2ケタ以上異なる2つのスパッタリング収率を示した。これはMoOが気性酸化物であるため、スパッタリング速度により(MoO)n型の結合の弱い吸着層とMoO固相の2つの表面状態をとるためと分った。
橘内 裕寿*; 笠原 茂樹; 知見 康弘; 西山 裕孝; 茶谷 一宏*; 越石 正人*
no journal, ,
照射誘起応力腐食割れ(IASCC)機構の検討に資することを目的として、照射ステンレス鋼に特有な局所変形組織とその表面に形成した酸化皮膜を詳細観察した。JMTRで中性子照射したSUS316Lにひずみを与え、表面組織の変化と局所的な結晶方位の変化について走査型電子顕微鏡(SEM)及び電子線後方散乱回折法(EBSD)を用いて観察・評価した。さらに、ひずみ付与した試験片を高温水中に浸漬し、浸漬前の表面分析結果を参考に観察位置を選定して表面に生成された酸化皮膜をSEM及びエネルギー分散型X線分析器(EDX)を用いて観察・組成分析した。その結果、照射量及びひずみ付与量に応じて試験片表面にステップ状の組織の形成が認められ、結晶粒界に局所的なひずみ蓄積が示唆される結果が得られた。また、照射ステンレス鋼表面に生成された酸化皮膜は非照射材よりも厚くなる傾向が見られた。発表では、表面ステップの発現について定量的に評価するとともに、照射ステンレス鋼の応力-ひずみ曲線で見られる降伏点降下との相関について議論する。
笠原 茂樹; 知見 康弘; 西山 裕孝
no journal, ,
CT試験片は高温水中でのき裂進展速度評価に広く用いられているが、き裂内環境の詳細な評価事例は多くなく、特にき裂先端における酸化皮膜の形成やそれに及ぼす応力の影響を系統的に評価した例はなかった。そこで本研究では、0.5T-CT試験片を荷重負荷あり、なしの2条件で約290Cの高温水に浸漬し、疲労き裂の先端に形成した酸化皮膜を詳細に観察して荷重負荷の 影響を評価した。その結果き裂先端近傍に形成した酸化皮膜は、荷重負荷、無負荷のいずれの条件においてもCrリッチ層とFeリッチ層の2層から成り、自由表面で形成しやすいとされるNiリッチな構造と異なることがわかった。一方荷重負荷したき裂の先端では、2層の酸化皮膜とも無負荷で静置した 時よりも厚くなっており、酸化の促進が認められた。この相違は荷重負荷によるき裂の開口量に起因したと考えられ、き裂内環境が荷重負荷によって変化することを考慮する必要性を示唆する結果が得られた。
笠原 茂樹; 知見 康弘; 西山 裕孝
no journal, ,
CT試験片はステンレス鋼の高温水中き裂進展速度評価に広く用いられており、その機構論的な検討も重要な技術課題である。本研究では、き裂先端における酸化皮膜形成に及ぼす冷間加工の影響に着目し、溶体化と20%冷間圧延SUS316Lより製作した0.5T-CT試験片を荷重負荷あり、なしの2条件で約290Cの高温水に浸漬し、き裂の先端に形成した酸化皮膜の詳細評価を行った。その結果、溶体化材, 冷間加工材ともき裂先端近傍にはCrリッチな酸化皮膜が形成し、その厚さは冷間加工材の方が厚かった。その理由として、冷間加工によって導入された母相の加工転位が酸素拡散経路として働き、そこにき裂先端での応力集中が重畳したため、酸化皮膜の成長が促進されたものと考えられる。一方溶体化材では粒界に沿った酸化皮膜形成が認められた。これは、溶体化材では転位密度が小さく、他の酸素拡散経路としての粒界における酸化顕在化したものと思われる。以上、き裂先端において、材料への冷間加工と荷重負荷の重畳が酸化を促進する効果を示すことを明らかにした。